警察は何をしてくれるのか!?・2
送った本が盗難にあったと思われるので、最寄りの警察に電話をかけた話の続き。
受付の女の子から担当部署の男性に繋いでもらい、実はこれこれ、と状況を説明した。ところがこの応対に出た、警官なのだか刑事なのだかわからない男は、ハナからこちらの言うことを身を入れて聞いていないような感じなのだ。送った本が未だ届いていないこと、相手も心覚えがないことを伝えても、「ふーん、だから、それでー?」と鼻もかけない感じ。こちらは必死で説明して、盗まれたと思う、と伝えても、「そうかもしれないけど、確証がない」などと言う。「その客がウソをついているのかもしれないわけだし」などと、こちらの訴えをそもそも問題にしていない感じを受けた。あげくに「配送業者は配達したと言って、あんたも送ったのなら問題はないんじゃないのか」とも言う。結局、ようやく彼から引き出したことは、盗難届を出すにせよ、それは、受取人である客自身が出さなければダメだ、ということだった。送ったこちらが盗まれたのに、届けが出せないのも納得がいかなかったが、そもそもまともに取り合ってもらえなかったという失望感の方が強くがっかりした。こちらとしては、盗難届けを出す出さないはともかく、盗まれたことが事実であるならば、警察に報告する義務が市民としてあると思っていたし、警察はそういう情報を求めているはずだと考えていた。ところが、どうもそうではないような、ハナからまともに取り合わないような応対に終始したのは意外だった。警察とはこういう所なのだろうか。人員不足で忙しいのも理解はしている。それでももう少し真摯に、こちらの言うところに耳を傾けてくれても良いのではないか。
話は変わるが、ウチの近所の老人夫婦から聞いた話だが、その夫婦の元に、何年もにわたってずっと定期的に、「お宅の息子が借金を支払わない。だから差し押さえに行く、云々」という手紙が届いていたという。住所と電話番号も記してある。離れて住んでいる息子に確認したところ、そんな人は知らないし、第一借金などないと言う。だから所謂振り込め詐欺の一種だとわかる。もちろん、警察に届けた。でも警察は、相手にせず無視しろ、と言うだけで何の対策もとってくれない。手紙は以降も忘れた頃定期的に届く。あまりに気になるのでその爺さんは、書いてある都内の住所まで尋ねてみたが、やはり、架空でそんな会社など存在しなかった。おそらく電話だけは生きていて、かけると旨いこと言って指定の口座に振り込めと言うのだろう。警察もだから、絶対に連絡は取らないで、とアドバイスはしてくれた。だが、手紙は以後も続いて、警察は何もしてくれず老夫婦は気を病むことが続いていた。ところが、先日ようやく、その犯人が捕まった。実際の詐欺容疑でついに摘発されたのだ。ということは本当に被害が出て初めて警察は動くのだということがわかる。桶川のストーカー殺人事件ではないが、大事件が起こる前に、何度も相談したのに、そのときは真面目に取り合ってもらえない。そして事件が起こってからようやく動き始める。それでは遅いのに。今回、本の盗難の件について、報告がてら相談しようと試みて、その木で鼻をくくったような応対に、ああ、これまでも世間で批判されることの多い、警察の体質はやはり変わっていないのかとつくづく失望した。
断っておくが、増坊が古物商の資格を申請するときに応対してくれた所轄の署の人たちはみんな親切できさくな良い人たちばかりだったという印象がある。今回対応した男が特別に、悪しき警察的対応の持ち主であったのだと思いたいが…。