朝から晩まで一日中、京都を上がる、下る。
何をするにも直前になって慌てて大騒ぎとなるのは自分の常なのだが、今回も出かける間際になって探しものが見つからなく、パニックに陥ってしまった。
その日出かけることは決定していたのだから前もって支度を進めていけばいいのに、夜行バスに乗る日も日中は家の片付けとかしていて、夕刻に風呂に入ってから、おもむろに荷造りし始めたら、探し物に時間とられ時間が迫り大慌てでリュック二つに荷物をともかく詰め込んで家を出たのは前日の9時半ごろ。晩飯喰う時間もなかった。あんまり慌ててて無理やりリュックに荷物を詰め込んだものだから、チャックが中途から割れてしまい出る間際に気づいたが詰めなおす時間もないので、中身がこぼれないよう抱きかかえて電車に乗った。
新宿駅西口に着いたのは、バスの出る11時前だったが、集合時間はとうに過ぎていて、もし、中央線がいつものように遅れたりしていたら乗り遅れたところで、どうして毎度こうなのかと自問しつつバスに乗る。本当に情けない。
毎年利用している4列シートのトイレなし、関西方面行き片道3,800円の格安夜行バスは、いつものように高速PAで3回トイレ休憩して、渋滞で遅れることもなく定刻どおり朝の6時に京都駅八条口に着いた。停まるたびに目が覚め外に出るからほとんど寝た気はしないが、それでも3回目の滋賀PA のときは降りることなく眠っていたから完徹というわけではない。
駅のトイレで顔を洗ったらメガネのレンズが外れて、割れはしなかったが、ふちが欠けた。予備の度つきサングラスで朝の京都駅前に立つ。
毎回利用している駅前のバックパッカー向けビジネスホテルにチェックインし、リュックの中身をきちんと詰め替えて、リュックは一つだけ持って残りは預けて自転車を借りていざ出発。まずは近くのホテルで朝食バイキングで腹こしらえする。
ようやく店を開け始めた錦小路で、友人に送る漬物などを買い求める。今回は、事前に新宿の金券屋でEXパックを20円ほど安く買って持ってきたのでそれに詰めれば即送れるのだ。時間があったので知恩院近くの古川橋商店街まで足を伸ばしたりする。
昼過ぎ、メガネを修理してから三条河原町の珈琲店六曜社地階のオクノ修さんのところへ挨拶に行く。3月に東京西荻でのライブのときにも少しだけお会いしたが、今回は以前音楽雑誌でインタビューしたときの記事が本になったのでそれを渡す用事もあったから。ついでに酒解禁となった彼に多摩の地酒を贈呈した。
開けたばかりの店でお話を伺いながら美味しい珈琲と名物のドーナッツを食べて休んで、楽器屋でハーモニカを買ったり途中の町家を少しだけ中を見学して、次はさらに上って大徳寺近くの古川豪さんの薬屋まで自転車をひたすら走らせる。
堀川通りを上ったのだが、登り道でもあり疲れてきて、途中の商店街で寄り道して休憩してたら遅くなって夕方近くになってしまった。豪さんはいつものように歓待してくれて実際にバンジョーを弾いて詳しく音楽や歴史のお話を聞かせてくれた。京都のフォークシーンについてもっとゆっくりお話を伺いたかったのだが、その後に京都のネット古本屋仲間と会う約束もしていたし、自転車を返す時間も迫っていたので、名残惜しかったが7時頃お店を辞去した。いつも慌しくて本当に申し訳ないと思いながら。
で、ひたすら猛スピードで京都駅を目指して下って、まずはホテルに戻って荷物とか置いて、友人と待ち合わせの居酒屋に行き1年ぶりの再会を祝し11時近くまで呑んで別れた。というわけで、朝着いて夜までほとんど寝てなくて京都の街を上ったり下ったりした一日だった。ああしんど。
★古川豪氏と彼の催しのチラシ↓。勇造と豪さんの魅力的顔合わせです。東京の増坊は行けないので関西在住の方はぜひご参加お願いします。