さもしい笑笑の呑み放題キャンペーン
増坊は、こう見えても商人の端くれであるから、外で店に入ると、そこはどの程度儲かってるのか、これでやっていけるのか、回転率は、サービスは将来性はと常に勝手に査定して経営を考えてしまう。結果、これではダメだと見切りをつけた店は、まず確実早晩潰れてしまうことがままある。
これから書くことは実際の店で、事実に基づくことだが、店側として営業妨害だと訴えられるかもしれないが、すべて事実であり、自分としては憤ったことなのであるがままに書く。もし、訴えるならば受けてたつ。
家の解体工事の一環で、月に何回か友人を招いてその作業を進めている。本当は日当を払いたいところだが、学生時代からの付き合いでもあり、気心知れた親友なので、報酬は、作業後、居酒屋での慰労の飲み食いで勘弁してもらっている。
以前は、行きつけの養老の瀧が駅前にあり、そこで必ず二人で主に瓶ビールを5~6本呑んでお開きとしていたのだが、残念なことに昨年秋、突然その店が閉店してしまい、仕方なく駅近くの他の飲み屋を転々とすることが続いていた。
仕方なく、本来は若者向けチェーンである笑笑という店もその選択支となり、このところ何回か利用していた。情け無い話だが、落ち着けるとか料理が旨いとか以前にどうしても安くあげるということも大きなポイントとなるからだ。
その笑笑では、この一月から、呑み放題キャンペーンを繰り広げていて、発泡酒を含めてワイン、日本酒、サワー、ソフトドリンクなどなら一人2時間千円で飲み放題なのである。生ビールとかは+200円となる。で、いくぶん迷ったのだが、まあ、千円ならリーズナブルかと今日、作業の後早速入ってみた。しかし、感想としては、非常に不満が残り行ったことを後悔した。
というのは、たぶん、一人千円での呑んだ分の元は十分とれてはいると思うのだが、会計自体が釈然としない。いや、明細は問題ない。しかし、このシステムでは、客は結果として納得しないと自分は思う。
まず、時間は2時間という制限がある。それはいい。しかし、必ず各自二品は最低限注文頼まなければならないという条件がつく。それもまあいい。だが、お通し無しということはできず、お通しは必ず出てくる。しかしこれが揚げ煎餅のような乾き物が数枚、一つの皿に盛られて、これが何と420円! バカにするなと言いたい。またさらに席料として別途二人で210円加算される。結果、四品注文して、二人で四千円を軽く越してしまっていた。詐欺だとは言わない。しかし、これでは飲み放題といっても結果ちっとも安くならなかった。これなら時間制限なしで、お通しなど頼まず、普通にのんびりと呑んだほうが良かったと思うし大して変わらないと思う。それに、こうした安い居酒屋では席料を別に普通はとるだろうか。
まあ、商売だから、店は絶対損はしないようにできているのだろうし、その気持ちもわからなくはない。しかし、これでは客としては納得はしない。いや、まあ、こんなものかと納得する客もいるだろうし、大いに満足する客もいるだろう。だが、客はバカではないはずだし、これでは飲み放題といっても決して得ではないと気がつくはずだ。少なくとも自分たちは釈然としなかった。
今世界的大不況で消費は低迷して、小売業、客商売はどこも大変なのはよくわかる。しかし、客集めのキャンペーンとしても、実際は原価が10円もしないであろうくだらないお通しで、420円もとるなんて、あまりにさもしいとしか言いようがない。儲けを出すためとはいえ客をバカにしていると思う。
まあ、こんなことはわざわざ問題とすべきことではなく、不満ならば要するに二度と行かなければ良いだけなの話なのだが、モンテローザという優良企業体のあり方を思ってあえて苦言として書いた。こんな商売では客は一度は利用してもリピーターとはならないはずだ。