まずは「音のカタログ」を聴いてほしい
拙ブログの読者の方には、オフノートという言葉はよく目にして名前だけはご存知かと思う。
しかし、それが何か、実際にきちんと理解している人は少ないかもしれない。そもそもオフノートとは、神谷一義という偉丈夫を代表として意欲的な音楽CDを世に出し続けているインディーズ・レーベルであり、日本のフォーク系アートチストから沖縄のミュージシャン、それにフリージャズ系で活躍される方々までも網羅した幅広いジャンルを網羅している極めてユニークなレコード会社なのである。
その特徴を一言でいえば、売れる売れないという商業的価値を問う以前に、商業ペースには乗らなくとも素晴らしい良い音楽をCDとして形にして世に知らしめるということに尽きようか。ここは代表神谷さん自身がまず気に入って惚れ込んで出したいと思わないものは出ないほど個人的趣味や感覚に負うところも多いのだが、逆にそれが頑固な職人気質としてレーベルの質の高さを誇っているのだ。
増坊の個人的に好きな音楽家たちも多く、今はここからCDを出している。それは思いつくまま挙げても、例えばオクノ修であり、鈴木翁二であり、岡大介であり、中川五郎、渡辺勝であり、それに大工哲弘といった面々の名からもこのレーベルのイメージが少し伝わってこよう。
では、実際にどんなミュージシャンたちがどのようなアルバム、CDを出しているかは、直接その
サイトを覗いてほしいと思うし、最近では一部でも試聴もできるようにもなったようだが、まだまだとても全貌は窺い知れない。しかし、ごく最近、このレーベルのミュージシャンを網羅した
コンピレーション・アルバムが格安で出た。つまり音のガイド盤、オフノートのカタログである。若手を中心にレーベルのアーチストが実に35組も収録されている。しかも二枚組み全35曲入りで値段は税込み価格で何と2100円! どこそこのテレビ通販ではないが、極めてお買い得であり、これはもう買わないわけにはならないでしょう、って感じである。
とにもかくにもこれを聴けば今の、そしてこれからのオフノートの姿がほぼたちどころに理解できよう。これは宣伝である。しかし宣伝しないと、商売の下手な神谷氏がやっているこのレーベルは倒産の憂き目になりかねない。個人的にも日本の音楽シーンのためにもこの会社が潰れたら多大な損失となると思う。だからこそまずは知ってもらいたくこうして声を大にするのである。
Our Aurasian Things!/VA Sketches of Aurasia.
ぼくたちのカラダの奥底でねむりつづける詩と音の響和国。
無限に広がりつづける夢まぼろしを追い求めて。
気鋭の音楽家たちが描き出した35の音楽未来図。
AUR-12 [2CD]
Aurasia offnote/groove
定価 2.000円(税抜価格)2.100円(税込価格)