ながいさんのライブが明日、明後日東京である。
今日はまた全国的に荒れ模様の天候で、先だっての時のように強い雨と激しい風が吹いている。朝の犬との散歩で早くもビニール傘を1本おちょこにしてしていかれてしまった。
激しい雨と風の様子からはまるで台風なのだが、台風と違うのは風向きが北からで、ともかく寒い。個人的に台風襲来は何かわくわくさせるような明るい興奮が伴い嫌いではないのだが、この“発達した低気圧”は憂鬱で辛く、ほとほとうんざりする。季節の違いからなのか単に風の向きによるものかわからない。
さて、先にお知らせしたようにライブのお知らせである。フォークミュージック好きに名高い伝説的なバンド、ディランⅡ(西岡恭蔵、大塚まさじ、永井洋)のメンバーで、卓越したギター奏者でもあった、ながいよう氏が大阪よりやってきて、東京でのワンマンライブを行う。共演する岡君から詳しい情報が届いたので以下転載しておく。
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4/19(土)荻窪ポロン亭(0333922495) 七時~
4/20(日)西荻窪のみ亭(0333326708) 七時半~
共に
チャージ1500円
出演 ながいよう(うた、ギター)、岡大介(うた、ギター)、熊坂路得子(アコーディオン)
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ながいさんに関してもディランⅡそのものについてももはやあまり知る人はいないかもしれないので、自分が知っていること、思うことを少し書いておく。
昔、といっても1970年代の初めの頃だと思うのだが、大阪難波にディランという喫茶店があった。その店は、名前からわかる通り、ボブ・ディランをはじめ、アメリカのフォーク、ロックに魅せられた音楽好きの若者の溜まり場で、東京で言えば吉祥寺にあった「ぐゎらん堂」のような場だったかと想像する。店のマスターこそ若き日の大塚まさじで、やがて、その大塚と店にたむろする常連たちによって生まれたバンドが「ディランⅡ」であった。※「オリジナル・ザ・ディラン」との関係は端折る。
そのバンドは、東のはっぴいえんど、西のディランⅡと並び称せられるほど、日本語で歌うロックの先駆者として当時話題となり、ずばり、「関西のザ・バンド」として今でも高く評価されている。しかし、彼らは4枚ほどアルバムを発表しているが、恭蔵が在籍していたのは1枚目だけだし、そもそも実際三人でどれだけ一緒に活動していたのかよくわからない。この辺の関係は、林ヒロシ(小林政弘)と林亭とのそれに近いのかもしれない。
曲作りに天才的なシンガーソングライター恭蔵と、粘っこい特異なボーカリストまさじ、それにリードギターにテクニシャン永井という三者三様の個性が絡み合い、彼らの残したアルバムは、どれも日本のフォークの歴史に残る傑作である。中でも増坊の愛聴盤は二番目の「セカンド」で、プレイヤーがあった頃は、今頃、風薫る五月になると必ず針を下ろしたものだった。
※もう一回続きます。