Amazonマーケットプレイスのシステム
ここらでアマゾンで本を売るとはどういうことか説明をしなくてはならないだろう。他のネット市場・楽天とかのシステムは知らないが、このアマゾンのマーケットプレイスというのは実に画期的なアイディアで、基本的にアマゾンで扱っている商品なら何でも、プロでも素人でもその新品、現行品と並んで一緒に出品することができるのだ。例えば、●●という本が手元にあり、売りたいと思ったら、まずアマゾンで検索してみる。アマゾンのリストにその本があれば、タイトルでも著者名でもたちどころにその本があるカタログのページが表示され、新品と同じ欄に並列してその本の中古品も最低価格から順に表示される。むろん、古本だから程度の違いもあるだろうから、詳しくは出品者が本の状態をランクで表示し、コメントも付加でき、自分で好きな売りたい値段をつけてマーケットプレイスで売ることができるのだ。
買い手はそれを見て、新品が欲しい人は、アマゾンに即注文すればいいし、少しでも安く、中古でもかまわない人は出品者から買えばいい。そこで表示されるのは、値段の安い順だから、全くの素人や初心者でも安く載せればリストの一番上、最初に載せてもらえる。ブックオフなどの大手量販店や、高原書店などのような有名古書店と伍して、誰でもいきなり本を並べて売ることができるのだ。これって、すごいことだと思う。
出した本が売れたら、アマゾンからその旨メールで通知があり、購入者に2日以内にその本の発送を義務づけられている。そのリストには約2ヵ月間出品できて、売れなければ1円も費用はかからない。むろん、売れないときは再出品も可能で、簡単に引き続きカタログに載せ続けることもできる。売れた場合、アマゾンに手数料などの名目で一冊につき100円と本の価格の15パーセントがマージンとして引かれる。後日その差額が出品者の口座に振り込まれるという訳だ。
基本的にアマゾンでのカタログにない本は売れないわけだが、現行本でない、かなり古く絶版の、アマゾンでは品切れの本でもカタログには載っていて、そうした本なら本の元の定価以上の価格を自由につけることも可能だ。高くても売れる本もあるが、要はいかに、その本を求めている人がいるのかそれに尽きる。すごく古い本で、程度も悪く、こんな本が売れるはずがないと思いつつも、カタログには現在品切れと載っていたので、試しに出品してみたら数分もしないうちに
注文が入ったこともある。それは、オセロの指南書だったのだけど、この広い世にはどんな本でもどこかでずっと探している人がいると思い知った。