これで政治は変わるのか
今これを書いているのは、投票日29日の零時近く。今回の参院選挙のほぼ大勢が決まったようだ。
自民党は、歴史的大敗となったもようで、あれだけのめちゃくちゃな政治をしてきたのだから、この結果は当然過ぎるほどの結果であろう。代わって、民主党は記録的大勝利で、参院での第一党は間違いなく、今回の選挙は民主党の一人勝ちとなった。
極悪暴走政治が目に余った自公が大いに数を減らして、ざまあ見ろ、と嬉しく思う反面、護憲勢力も伸び悩んだようで、嬉しさも半分、ほどほどなり、というのが正直な気持ちだ。
ただ、ようやく国民の意識も大きく変わってきたようで、ずさんな年金記録に始まり、閣僚の政治と金、そして、放言と失言、さらには悪法の審議無用、強行採決ばかりの国会運営と、安倍内閣はあまりにひどすぎた。さらに収入は増えないのに税金や介護保険料は上がる一方で、この秋には、消費税の税率アップも検討されることなのだがら、もはや自公政権には政治は任せられないと多くの国民はついに考え始めたのだろう。
今度の選挙の特色として、今まで自民が圧倒的に強かった地方の一人区でも自民はほとんど落としている。構造改革がもたらした地方と都市部の格差の問題一つをとっても、郵政民営化の実態とは地方が切り捨てられるだけだと田舎の人もようやく小泉改革のまやかしに気がつきはじめたのだと思える。
その結果が支持政党なしの人たちをはじめ、これまでの自民支持者さえも、自公ではもうダメだ、ならば今回は民主党に、と雪崩をうって投票したのであろう。
自公が減ったのは心から嬉しい。が、果たして、今の民主党が彼らより、本当にマシなのか、少なくとも党内に、自民と一緒にワシントンポスト紙に意見広告を出す輩も抱える政党なのだから、過度の期待は禁物である。あとは、民主党内の良識ある護憲派に期待するしかない。
この期に及んでも安倍首相は何の責任も取らず政権の座に居座り続ける気持ちのようだ。自分たちの政治は間違っていなかったが、今回は国民によく伝わらなかった。改革を実行していくことが私の使命だ。これからも引き続き政権を担当することが、首相としての責任のとり方だなどと詭弁をほざいていた。
国民は、この選挙で安倍政権にはっきり不信任を示したのである。その民意が全くわからないのだから、こいつは本当の馬鹿か無責任のきわみとしか言いようがない。
今回の選挙の結果から見えてきたのは、小泉~安倍と6年間続いた「構造改革」とは、実際は大企業と金持ち優遇、弱者虐待、地方切捨てのまやかしであることに国民はついに気がつき、自民公明にNO!という審判を下したのである。