まずアマゾンの現況報告を
外は久々に梅雨らしい雨が降っている。気温が低くなり少しは過ごしやすくなった。
政治の世界では悪法が次々と自公の“暴走”で、連日強行採決されていく。数を頼りに、審議もなく、自分たちの思い通りに法案を問答無用で可決・成立させるだけなら、もはや国会など必要ないではないか。
一昨年の郵政選挙で、自民が大勝したときからこの結果は予想はしていたが、安倍政権となってからまさに数の驕りとしか言いようのない前代未聞の暴走政治にあきれ果てて腹が立つどころか暗澹憂鬱な気分になるだけだ。
さて、商売の話の続き。間もなくウチが売った本が千件目となるAmazonマーケットプレイスだが、このところの現況はどうかというと・・・。
これまで何度も書いたことだが、古本の価格が下がっているのは古書業界全体の傾向だと思えるが、アマゾンではこのところさらにその傾向は甚だしく、値崩れというより“暴落”と呼ぶしかないひどい状況となっている。
ごく一部の学術専門書の類を除いて、いわゆる普通の単行本、文庫も――ビジネス書を含めて、一般書の大部分が1円本に限りなく近づいてしまっている。「1円本」とは売値が1円の価格で出品されており、購入者が支払う送料が340円で、その送料代とメール便などで実際にかかる配送代との差額で儲けを生み出していることは前にも書いた。
今やたいがいの本は、新刊でも出たばかりはともかく、二ヶ月から半年もすると最低価格が100円以下となってしまう。それでも送料のカラクリによって、売る側は損はしないようになってはいるが、実際の純利は数十円から百円台で、梱包や送るテマを考えると、バカバカしくてとてもやってられない。ウチだけではなく、おそらくどこも売り上げの低下、件数ではなく実収入の低下に困っているのではないか。
アマゾン側でもマージンというか手数料で、仲介して儲けているのだから、価格が下がれば当然利益も少なくなる。そこで、昨年の暮れあたりからは、出品できる本の枠を広げて「古書」にも手を伸ばしリストの範疇を大きくした。実はウチの場合、その古書の中から、たまに高値で売れることがあるので、何とかやめずに続いているというのが正直なところだ。古書枠がないままだったら、本が売れたとしても純利は微々たるもので、在庫管理も含めて馬鹿らしくて今頃は間違いなく撤退していたと思える。