ラグタイムとは?
先日、ラグタイムと花見百姓についてそれぞれ別な方からコメントを頂き、偶然の組み合わせながら思わずにんまりしてしまった。
有山じゅんじに関して、ラグタイムギターの第一人者と紹介したのだが、では、実際のところそれはどんなギターのスタイルなのだろうか。そもそも聞きなれない「ラグタイム」ってどんな音楽なんだろう?
音楽については百の文章を読むよりも一回直接聴いてもらえばわかることで、もどかしいが、多くの方にとっては洋画『スティング』の音楽だといえば少しはイメージがわくだろうか。
1973年のポール・ニューマンとロバート・レッドフォード出演のこの映画のバックに流れているのがラグタイムで、ものの本によると、19世紀、米国南部の酒場で流行ったピアノスタイルとある。その代表的プレーヤーは譜面の黒人スコット・ジョプリンで、ラグタイムギターは、そのギター版と言えよう。
ブルーズなどに比べると明るく軽快なリズムとメロディが持ち味だが、当時の世相と相俟って、どこか下世話でうさんくさくタバコと安酒のイメージが付きまとっている。
そして、増坊を評して、「花見百姓」。ラグタイムと花見百姓、どちらも一概には、だらしないとか退廃だとは決めつけられないだろうが、二つとも世間的にみれば、堅気の世界からは落ちこぼれた、はぐれ者のニュアンスが強くただよう。
そうか自分とは、気がつかぬうちに思考と嗜好と志向のすべてにわたってどんどん世間からはぐれて、ますます遠くへと向かっているのだなあと今回ようやく気づかされた。しかしもはや前にも後にも戻れない。
コメント頂いた方々には深く感謝します。