どんな本が「古書」なのか
また、冷たい雨がしょぼしょぼと降って一日寒いし何だか憂鬱な気持ちでいる。
昨日は、西武柳沢駅前の、友人がやってるコーヒーショップへ久しぶりに遊びに行き、忙しそうにしてたので、3時半頃から閉店まで、厨房に入り皿洗いやコーヒーを淹れたり手伝ってきた。ところがほんの数時間の立ち仕事なのに終わったら腰が痛くて、日頃の運動不足を痛感した。
さて、商売の話に関連して、今回はアマゾンで売る「古書」のはなし。
個人的気持ちとしては一日も早く「うさぎ書林」さんのとこのように、アマゾンはやめて自店舗だけで勝負したいと常々考えているのだが、つい出品が楽なので、結局のところ自店はなおざりにして、最近はアマゾンに「専念」してしまっている。情けなく思う。そのアマゾン・マーケットプレイス内に一月ぐらい前から突然「古書」というカテゴリが登場したことは前にも書いた。そこの全貌もようやく見えてきたようなのでそれについて書こう。
アマゾンで売ることのできる中古本というのは、これまではつまるところブックオフで売っているような、ほぼ新品同様の綺麗な状態の本が主だったと言えるだろう。というのは、発行から何十年も経った「古本」を売りたいとしても元々アマゾンのリストに載ってなく、リストにない本は、たとえ程度が良かろうと出品できない。結果、ISBNが付いている近年の本か、今も書店で流通している現行本に限られていたのだ。故に、アマゾンでは売ることのできない古書は自店舗サイトで売るしかなかった。ところがそうした識別ナンバーがない、もしくは機能しない古い本であろうともアマゾンに出品できるように本のリスト枠を今回拡げたようなのだ。
アマゾンのサイトを開き、「本」の中から「古書」というカテゴリをクリックすると、「古書ストア」というページが表示される。“約90万タイトルを追加”という見出しの下に、“1920年代~1980年代の希少本、絶版本をみつけよう”とあり、いかにも古本然とした本の表紙がざっと並んでいる。古本好きか、事情通の方ならば思わずにんまりするような「古書」のラインナップである。先日見たときは戦後すぐ出た古川ロッパの随筆から、横尾忠則の70年代の画集まで、古本屋的?に目を引くような古書が表示されていて、思わずふふっと笑ってしまった。
しかし、アマゾンの中にこうした古書専門のサイトがきちんと出来たというわけではないようで、ここにあるのは一例としての見本でしかなく、大まかなジャンルで分類はされているものの、実は購入者自身がそれぞれ求める本を検索して「古書」としてあればヒットするということのようだ。そのときに、コレはそもそも「古書」なのだから状態は悪くてもご理解の上で、と因果を含めるためのカテゴリだと増坊は理解した。
では、その古書としての値段は妥当なのか。《次回へ続きます》