日本にはいったいどれだけ雑誌が出ているのか
それにしてもこの世には色々なありとあらゆる雑誌が、各種各サイズ、星の数ほどあるものだとつくづく思う。
ギネスブック的発行部数を誇る、週刊少年マンガ誌の類は別格として、マンガ雑誌以外でもこの国にはともかく無数に様々な雑誌が出ている。統計を見たわけではないが、世界中で最も雑誌に関してはその種類、発行数量が多い国は日本ではないだろうか。
実は、本の出版点数に関しては一番は、隠れた超大国インドだと以前何かで読んで知った記憶があるが、果たしてかの国に、日本ほど多様な種類の雑誌が出ているとはまず思えない。トータルな発行部数においては、中国やインドなど人口の多い国に負けるかもしれないが、その種類の多さと、質の高さ、印刷の美しさにおいて、日本に勝る国が他にあるのだろうか。増坊はそれほど多くの外国へは行っていないし、肝心のインド、中国の状況は知らないのだが、行って見た記憶の限り欧米諸国では、どんな書店でも日本ほど数多くの本も雑誌も並んでいなかった。
日本は識字率の高さと、国民全体の高学歴、さらに様々な産業の隆盛、高所得から生まれる余暇時間の増加による趣味の多様さなどから何百種類もの各種雑誌が日々発行されている。大別すると書店に並ぶ一般誌と各種業界内部に向けて出ている業界誌、専門誌とに分けられると思う。
スーパーマーケットの業界にはその業界独自の専門誌があるし、寿司屋には寿司屋の業界誌があるのではないか。友人には鍋や釜専門の業界誌に勤めていた奴もいたし、廃棄物の雑誌もある。しかし、そうした特殊な雑誌はまず書店ではみかけないし、たいがい業界内部の関係者など定期購読者に向けて郵送で流通しているので知る人はごく少ない。そうしたレアな雑誌についても紹介したいとも思うが、まずは街の本屋で見かけることの出来た雑誌、それももはや出ていない、休刊となってしまった雑誌について主に取り上げていきたい。