05年冬パリ旅行・12
パリから帰って以来、本業である古本商売をそっちのけでプログばかり書いている。暮れも押し詰まってきているのにこんな事ばかりしてていいのかと内心焦ってきているが、キリのいいところまで書いてしまわないと次のことに取りかかれない困った性分なのである。それにしても誰のために書いているのか、この情熱は自分でも訝しく思うが。
モノの価値とは自分で決めるのが面白い。古本だってそうで、先の古本市などの場合、均一本の台や、クズ本山積み掘り出しものコーナーの店もあることにはあったが、大方の本は業者によって既に仕分け分別、評価され、きちんと値のついた本ばかりで、相場を知る点においては行く意義はあるものの、正直なところドキドキワクワクの古本漁りの醍醐味はあまりなかった。
その点、蚤の市は面白い。上の写真は、店頭に出ていたクズ本の台で、たぶんどれでも一冊1ユーロだったと思う。ほとんどがカスで、中には個人のつけた家計簿の類まで混じっていたが、増坊は、その山の中からフランスの伝統ある科学雑誌『la Science et la Vie』(生活と科学)誌を二冊掘り出した。