少しは持ち直し始めたものの…。
先にちらっと書いたことだけど、このところアマゾンのマーケットプレイスでは、ウチは何故か注文がバッタリ途絶え、頭を痛めていた。その理由も推測として、新規参入者が多く、どんどん値崩れして結局最安値をつけられる力ある大手古書店に客が流れているのではないか、ということは他の個人レベルの同業者もおそらく同じような状況ではないか、と思っていたところ、ウチをアマゾンに誘ってくれた水戸の方に尋ねたらやはり似たような答えが返ってきたので、どこも商売は今厳しいことがわかった。
モノの売り方として、売り手が最低価格をつけて、それを買い手同士が競りで値をつけていく場合と、売り手同士が競りで価格競争をくりひろげる場合がある。前者の主役は買い手だが、得するのは競り落とした側でなく、売り手であり、後者の主役は売り手たちなのだが、得するのは買い手なのだ。もちろんこれはヤフーなどのオークションと、アマゾン・マーケットプレイスのことを言っている。結局ある同じ商品が大量に出品され、同業者間の販売争いとなると、売らんがため1円でも安く値下げ競争をするはめとなる。結果、信じられないことだが、アマゾンではままある、販売最低価格が1円という本が出品されることになる。それで売れたとしても儲けなんかはほとんどでないし、誰だってそんなみみっちい商いはしたくないはずだ。それでも商売として広く長く続けていくためにはそれしかない。しかしこれは本当に由々しきことだと思うし、何よりも本に対して申し訳ない気がする。ウチではそんな虚しいデフレ競争に参戦する体力も気力もない。だからもうアマゾンで不要本を売って小銭を稼ぐ甘い生活も終わりのときが来たか、と一時は観念した。何しろ先々月あたりからしだいに販売冊数が減り続け、悪くとも日々1冊はコンスタントに売れていたペースがついに先日は、丸々一週間、1冊も売れないことが続いたのだから。
さすがののんびり屋もはたと考えた。でも撤退する前に今一度真剣に取り組んでみようと思った。今の自分にできることは何だろうか…