一から出直し古本屋
季節だけが確実に過ぎていく。気持ちの上では、ついこの間、2005年をむかえたと思うのに、気がつけばもう夏、明日から8月夏本番。それが過ぎればすぐに秋が訪れ、やがて足早に慌ただしく冬となり今年も終わってしまうだろう。
今年の2月から始めたこのブログ、そろそろ半年となる。古本のことを中心にときに好きな音楽のことや観た映画のことを交えだらだらとともかくも連日書き続け今日まで続いてきた。書くことに困ることなどないけれど、ともかくも確実に毎日何十分かときに数時間もブログに時間をとられてしまう。何のために毎日書き続けるのか。誰に向けて書いているのか。ふとときおり自らに問いかける。理由なんかない、誰のためでもない。もしそこに誰かがいるとしたら、それはもう一人の自分に向けてだ。
書く、ということ。考えるということ。この習慣は昔から常に欠かさず続いてきた。ときにメモ帳に、きちんと日記に、あるいは広告チラシに書き付けたこともある。今はそれをパソコンで、このスペースに移しただけのことだ。
世の中には、本も読まない、文字もほとんど書かないという人もいる。あるいは本はよく読むが自分は何も書かないという人もいる。自分にとって書く、という行為は、読む、という行為に並んで、いや、正直に言うと読むよりも数段好きなことであり、この世から書くものと書かれるもの、ペンと紙がなくなったら、おそらく発狂するだろう。音楽も好きだし、音楽がない状態は辛い。しかし、歌は口からついて出る。一人で歌えばよい。音楽は身のうちにあるけれど、書くものは、身体から出たがってそれをかたちにしないとならない。祖母が生きていた頃よく口にした格言に、「物言わぬは、腹膨るる思い」というのがあった。誰が読もうと読むまいと関係ない。書くことを止められたら苦しくておかしくなるかきっと死んでしまうだろう。今はともかくこの場と出会えたこと自分にとって僥倖だと感謝している。
アマゾンの方もこの前書いた状態は改善されず、さらに何日も一冊も売れない記録を更新し続けている。どんなことでも波があるとは思うけれど、これはもはや根本的解決をはからないと事態は改善されない。もう一度品揃えを全部点検し、いつまでも売れずに値段だけ下げ続けた本は思い切って処分してその分新たに既存出品価格の高い本を増やしていく。どんなことでものんべんだらりと放りっぱなしにすることの多い自分だが、それで小金にせよ、商売がへらへら成り立つほど世の中は甘くないということだ。
本店の方も、フリーズしてもはや新規入力はしていないのに、どこで見てくるのか、このところ在庫商品について売り上げに繋がらない問い合わせばかり続いて、時間ばかりとられてさすがに考えて、今後は思い切って閉店することにした。そして古本屋業は支店の方に専念し、そちらで本当に自らが売りたい本を並べ、平行してアマゾンで、実用本を中心に真剣に売っていくこととする。
もう、些末なことに一喜一憂はしないし、気持ちとしては今は落ちついている。もう一度初心に戻って環境を整え、一から出直しやり直していくということだ。
これからもこのブログで状況などたまにお伝えすると思う。書くことも続けていくが、ネット古本屋だってまだまだ諦めないぜってとこだ。