ついていない日もあると思うけど…
このところ天気が不安定で、朝のうちは晴れて暑いくらいでも、午後になると曇ってきて、冷たい風が吹いてくると、必ずパラパラ小雨が降りだし挙げ句にドーっと強い豪雨となり、一時間かそこらでやむと、急に気温は下がり肌寒くなる。
今日は、月に一度の老父の定期検診の日で、老母もまた違う病院に行く用があり、一日クルマで送り迎えをしていた。となると、問題はクルマの中身で、恥ずかしいことをまた告白するが、倉庫と化した裏の部屋がご存知のように飽和状態で、このところクルマの中ははみ出した未整理の本や雑誌、コミックスでいっぱいとなって、モバイル倉庫と化していたのだ。で、それらを出して、ともかく3人乗れるようにして、一部は庭先に平積みに、残りは裏の“倉庫”部屋の外壁のところにもたれかかるように積んでおいた。中に入れてもいいけど、フロ場に続く家族の通り道でもあるので、甥っ子などからジャマだと文句が出るので中へ入れられなかったのだ。
検査が終わった老父を迎えに行って、さらに老母をひろいに別な病院へ向かうあたりから曇り空からパラパラと弱い雨が降り出してきた。焦った。本は出しっぱなしなのだ。出かけは晴れていたから大丈夫だと思ったのが甘かった。昔から雷三日という諺もある。そう言えば昨日も夕方一時ザーと強い夕立があったのだ。うっかりした。まあ、それほど強い雨でないし、空はそんなに暗くはないからすぐにやむだろうと、自らに言い聞かせ焦りつつも安全運転で、小雨の中、母をひろって家へと戻った。幸いウチの近くではそれほど降った形跡もなく、着いた頃になりパラパラ降り出して、庭先に出ていた分の本の山はまたクルマの荷台に、――そうそうマイカーはワンボックスなのである――また押し込んで、裏に出ている分は一応ブルーシートをかけた。多少は屋根の庇もかかっていたし、雨は大したことなくやがてやんだ。
ところが、夜になり、夕食前に倉庫で本の整理とかやっていると、突然ザーと音を立ててまた雨が降り出し、それは夕方のとは比べものにならぬほど強く、慌てて外へ出てシートのかかっている本の山を確認した。見ると、壁を伝わって雨が滝のように落ちてきている。本の山は、シートをかけてあるとはいえ、その壁にもたれかけてあるのだ。老父を呼んで、雨の中傘をさしかけてもらい、ずぶぬれになりながら倉庫の中へ、通路に本をとりこんだ。でも雨はその最中、当然かかってしまうし、慌ててたので地面に本をばらまいたりと、さんざんな目にあった。
何とか、室内に入れ終えた頃、ようやく雨は小降りとなったが、人間も濡れたが、もっと雨に弱い本もかなり濡れた。泣きたいような気持ちで、タオルで一冊づつ水気を拭きながら自分を呪った。どうしていつもこうなのだろうか。大切なものであるならば、どうして大切にできない。何てだらしない。何てバカなんだ!1日中、本を出したり入れたり移動に追われて、何もできずにこの顛末、何だかしらないけど疲れて頭も痛くなった。もう寝ることにする。