自分にとって今年の夏はこれでようやく終わった。
今年は全国的に天候不順の冷夏のような夏だったが、それでも冷房のないこの家では、ずっと窓を開け放して夜はほぼ裸同然の姿で寝ていた。が、お盆を過ぎてからは朝晩急にめっきり涼しくなり、東京でも山間部に近いこのあたりでは、薄掛けがないとうすら寒くて寝つかれないようになってきた。まだ八月だが、季節はもはやすっかり秋なのである。何とか今年も夏を乗り切れたという感慨がある。
というのも富士登山で二日ほど家を空けて、戻ったらば、また親爺が熱出してしまっていて、38度を越すことはなかったのだが、一週間37度半ば前後の微熱が続き薬を飲んでも改善されず、二回病院に連れて行って、抗生物質出してもらったらようやく今週になったら平熱に近くに下がってきた。
去年の秋、9月にも、夏の疲れが出たのか、数日微熱が続いた挙句結局39度の高熱が出て、点滴中の診療所からそのまま救急車で立川の入院設備ある病院の集中治療室に運ばれて肺炎で二週間入院したということがあったので、今年もまた早くも入院するのかと不安であった。
どうやら今回は風邪ではなく、どこからか黴菌が体内に入り、リンパが腫れそれが原因で熱が出たようで、とりあえず今は一段落というか、一応回復したと言えようか。いずれにせよ、病人が家内にいるとそれに振り回され時間とられて、自分のこともなかなか思い通りに進められない。今正直ほっとした気持ちでこれを書いている。
さて、昨日は8月25日、増坊が世話人をやっているクラブのオフ会、サマークリスマスがあった。拙ブログを長くお読みになっている方はご存知だと思うが、数年前、このブログ内で、TBSのアナウンサーで深夜放送のパーソナリティーをされていた故林美雄さんのことを書いたことがきっかけで、同好の読者の方から連絡があり彼のファンサイトが出来た。そこに当時彼の放送を聴いていたリスナーたちがじょじょに集まり、親睦会的な集いが生まれて今に続いているのだ。
8月25日は、その林さんの誕生日であり、彼の放送「パックイン・ミュージック」放送当時に番組ファンであるリスナーたちと荒井由実、山崎ハコらをゲストを招いて、親睦の集い「サマークリスマス」が毎年その日にあったので、それに倣って当クラブでも毎年会員が一堂に集まるオフ会があるというわけだ。
今年はその集いに、特別ゲストとて、当時、林さんの番組にゲストとして出演した女優の中川梨絵さんが来賓として来てくれることになって、嬉しい反面、その対応にこのところずっと追われていた。というのは、彼女は昔、小室等プロデュースで、フォーライフからシングル盤を一枚出していて、その曲「踊りましょう」はその頃、番組ではかなり良く流れた放送ファンにはよく知られていている「名曲」であった。今回、来て頂くからにはぜひその曲をご披露願いたいと思い話が進んだのだが、問題はそのバック演奏で、カラオケなどはないので、こちらでバックバンドを用意しなくてはならない。一応コード譜は自分がおこしたが、とてもギター1本では伴奏としてもカタチにならない。どうしたものかとずっと頭を痛めていた。
幸い、クラブには、会員にさこ大介さんや、ヒカシューの坂出さんら実力派ミュージシャンもいらしたので今回は餅は餅屋と彼らにお願いして、さらにそこに旧知の鰯家猫輔さんにバイオリンでお手伝い頂いて、何とかほぼレコードと同じ布陣で伴奏することができるようになった。
そして前日夕、梨絵さん抜きでバックだけでリハに集まり、練習重ねて当日本番に臨んだしだいで、増坊は司会進行役だけ担当して、今年のサマークリスマスは、中川梨絵さんのミニステージ、鰯家猫輔さんのソロライブ、それにさこさん、坂出さんらのスペシャルミニ演奏に猫輔さんも加わるという豪華な盛り沢山の内容で、何とか無事に大盛況のうちに終了できた。終わって本当に胸を撫で下ろした。自分が中心で演奏を担当していたらきっとぐずぐずになってしまい、崩れて間違いなく収拾つかなかっただろう。自らの唄の伴奏だって常に間違えてしまうのだから。今回は本当に坂出さんたちに任せて良かったと思った。
富士登山も疲れたが、昨晩は別な意味で精神的にそれ以上の疲れがあった。これが気苦労というものだろうか。でもともかくこれで今年の夏もこれでようやく終わったという気持ちになったし、心底ほっとしている。やれやれである。
さあ、親爺も回復したし、これから涼しい間に家のこと本当に頑張るぞ。秋口から工事開始としたい。